陽だまりの午後 ~れおん・マロン・ポン太 ある1日のお話~



公園の木立に、身を隠すようにして鳶さんが時折広げてみせる羽根を休めていた。

―――ピッ。

鳶さんが振り返る。

『お疲れ様。ようやく到着だね』

『ここ?なんだか肌寒い・・・』

鳶さんは目を細めて笑った。

『ここは一番過ごしやすい場所なんだよね。いつも羽根休めに、ここへ来るんだ』

『へー・・・。それにしては、ちょっと遠かったかも』

目の前では、小さな噴水が飛沫を上げて、子供たちがはしゃいでいる。