愛は要らない



(無駄に色気があるな・・・)


綾野は頭を抱える


「専務の本日の仕事は、全て終えております。こちらへどうぞ」

「綾野さん、楽しんで来てちょうだいね?」


手を振る舞子に見送られ、綾野は結子の後をついていく


会社に入れば、否応なしに視線が集まる

居心地の悪さを感じながらも、エレベーターに乗り込む


「・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・」


沈黙が痛い


(あの男好みの美女・・・)