何を言っても無駄なのか、舞子は綾野の手を引いて、出掛ける準備に取りかかった 車に積まれた大量の紙袋 人生で一番の、壮大な買い物だった (0が・・・。0の数が、違いすぎる・・・) 混乱する頭の中、車がゆっくりと速度を落としていく 「こんにちは、結子さん」 「お久しぶりでございます、奥様」 出迎えたのは、結子だった 「若奥様とは、結婚式の時に一度だけお会いしました。わたくし、西園寺専務の秘書をしております、有沢 結子と申します」