内容を聞くつもりはないが、相手は女性らしい ───── 電話が終わって、綾野は聞いてみた 「出掛けるんですか?」 もし出掛けるなら、1人で眠れる 「いや・・・。綾野、降りよう」 「は・・・?」 エレベーターが止まって、遥は綾野の手を引いて、歩き出す 「どうしたんですか?」 「しつこい女性でね。今、このホテルにいるらしい。結婚するから、君とは終わりだ、って言ったはずなんだけどね」