【完】最期の嘘

優太は打ち上げ終わりに汐と身体の関係を持ったことを、篥に正直に話す。



「ふーん。あの子と、そんな関係になっちゃったわけね。…で?まさかあの子に本気だとか言い出すの?」



篥は冷静に、ただ冷静に優太に尋ねる。



「遊びじゃない。遊びじゃ…!けど、自信が無いんだ。汐ちゃんと真面目に付き合える自信が。」



そう。優太が悩んでいたのはそのことである。



汐を抱いたのは、軽い気持ちなどではない。



しかし、優太は芸能人。汐は一般の女の子。これから先、汐が苦労することは見えている。



自分せいで汐を傷付けることは、したくないのだ。