【完】最期の嘘

「優太、煙草吸いに行こう。」



「ん…?うん。」



心ここにあらずの優太に見兼ねた篥は優太の手首を掴み立ち上がらせた。



「じゃ、順平、行ってきー。」



「んー、いってらー。」



恋愛沙汰のことに関しては自分が全く役立たずであることを承知の順平は、おとなしく二人の姿を見送った。



一人になった後、順平は篥がテーブルに置いたままだったアダルトビデオのパッケージを手に取る。



「"人妻をゲッチューせよ!〜コスプレナース編〜"…は、破廉恥だ。」



そのナースのパッケージを見て、自分はいつまでも大人にならないでいよう、と深く決意した順平だった。