【完】最期の嘘

しかし、今日の優太はというと…



「ねえ、まだ優太あんな感じなわけ?四日前からだよね。」



優太は携帯電話を開けては閉め、開けては閉め、それを止めたと思えば溜息をつき…



「なんか、恋する乙女を見てるようじゃない?」



困り果てたように苦笑する順平と静かに頷く篥。



はあ……バレバレ。絶対あの子となんかあったのだろうな。



見た目とは裏腹に、やはり歳を重ねた大人の篥。



優太の様子が何故違うのかくらい察しがついているのだ。