【完】最期の嘘

余裕のない優太は、汐の内腿をゆるゆる触っていたその左手を汐の熱い身体の中心に運ぶ。



その瞬間、汐は更に身体をのけ反らせ、短く高い悲鳴を上げた。



「汐ちゃん、もう、我慢出来ないよ。余裕なんか、ないんだ。」



汗ばんだ優太の微笑の色っぽさに熱に侵されていた汐の視界がクリアになる。



しかし、答えてしまうのは恥ずかしかったため、優太の首に腕を回した。



いつ脱いだのか分からないが、優太は細く、だけどしなやかながらがっちりとした美しい身体を惜し気もなく見せている。



汐はそんな優太の美しさに、涙が溢れそうな感覚になった。