【完】最期の嘘


−…会場のライトが全て落ち、闇の世界に包まれる。



一瞬ざわめく会場が音さえ飲み込み、静かになる。



ステージに一筋の光が差し込み、その道を優太と篥が走ってやって来た。



その瞬間、耳がおかしくなりそうなほどのオーディエンスからの歓声。


そして、二人が所定の位置に着くと順平が遅れて現れた。



二人が登場した瞬間よりもっと、オーディエンスが湧く。



休む間もなく優太がスティックを振り回し、ビートを奏で始めた。