【完】最期の嘘

「へえ…優太にしては珍しい。女の子に興味持つなんてさ。」



順平が煙草の伏流煙を吸わないように持ち歩いているマスクを着けて言う。



「いや…ファンじゃない普通の女の子と久しぶりに交流したからさ。」



「まあ、優太は女には見境ないタイプだからねー。いつまでその子も持つやら。」



篥は不敵に笑い、写メで順平とツーショットを撮りブログの更新を始めた。



ったく、見境ないのは篥だって同じじゃん。



優太はふわふわとした黒髪を揺らす篥を横目で見る。



篥はかわいらしい見た目だが、美形で少しでも自分に気がある子とすぐ体の関係を持つ。



それに比べたら、自分などまだマシだと思い白い煙をふうっと噴き出した。