【完】最期の嘘

「ほーら!ブーケトスするんだから隣にいてよぉ!」



「おっ?あ、悪い。」



ハイジはどうやら美恵には敵わないらしく、ぐいぐいと引っ張られて行く。



「じゃあ行きまーす!」



美恵の声で女性陣が目を輝かせる。



ふわり、と投げられたブーケは真っ直ぐ………汐の隣の礼治の手元へ吸い込まれた。



「ふふ、次は、俺、幸せになる番みたい。」



礼治のほんわりとした雰囲気にあまりにも小ぶりのブーケが似合い過ぎて、汐と優太は顔を見合わせて笑った。