【完】最期の嘘




一方、優太はというと…



「バッカでー!結局、捕まってやんのー!」



「篥だって同じじゃんか。」



ふわりとした笑顔の男…シュガビのギタリストの『Q』深川篥が煙草に火を点けながらケラケラ笑う。



「優太も篥も、大概にしてよ!俺一人が真面目でも意味ないんだよ。」



「あーはいはい。順平は相変わらず真面目でうざい。」



篥はふうっと煙草の煙をベーシストでボーカルの『J』である織田順平目掛けて噴きかけた。



「止めろっての!知ってる?伏流煙って煙草吸うより体に悪いんだよ?」



見た目とは裏腹にきちっとした順平は、手で煙を篥の方へ送り返した。