【完】最期の嘘

篥や順平もステージに入ったところで、アルバムのトラック1の激しい曲を演奏する。



小麦色のさらさらヘアーを固めるだけ固め、立たせた順平が、突き刺さるようなベースの音を掻き鳴らし、まるでエフェクターをかけたかのような割れた歌声をハコ内に降らせる。



篥も、動きやすいジーパン生地のツナギに辛子色のタイツ、ベレー帽という独特の格好でステージを走り回り、ぶれることなくギターのフレーズを鳴らす。



鳴くように響き渡るギターの音がシュガビ三人やオーディエンス、更にはスタッフをも興奮の渦に包み込んだ。



順平が煽る度、ヒートアップするハコの震え。



東京ドームにいる誰もが、この熱気に犯された。