【完】最期の嘘

「優太さ、フロアタムの音、少し硬くした?」



「んー?おぉ。そっちの方が、今回の雷鳴に合うかな、なんて。会わなかったかな?」



順平は頼んだ牛味噌炒め定食を頬張り、口の中を空にしてから会話をする。



「いや、俺的には凄い好きかも。そうやって柔軟に視野を広げるって尊敬だわ。」



「照れるわあー。…恋愛もドラムもさ、一緒なんだよ。自分で変わろうと思わなきゃ。」



優太が強く呟いた言葉に、順平はふっと長い睫毛を伏せて微笑む。