【完】最期の嘘

汐ちゃんって、かなり純朴な子だな…



優太は、自分が今までに出会ったことのないタイプの汐に、少し興味が沸いていた。



汐も汐で、優太に少なからず興味が沸いている。



定食がやって来て、食べている間も、二人は他愛ない話で盛り上がった。



「なんだか、優太さんは芸能人っぽくなくて親しみやすいです。」



「ははは。俺、そんなにオーラ薄いかなあ。」



優太が頭を掻いて笑うと、汐も自然と笑みが零れる。



優太は、その飾り気のない汐の笑顔に、『トクン』と心臓を大きく動かした。