「ねえ、ユータ、今日、しーと会ってあげた?」
そんな優太の言葉を止めたのは、礼治のその一言である。
「こんなとこで、俺と会ってていいわけ?」
「いいんだ。もう、会ってきた。……っていうか、もう二度と汐ちゃんとは、会うつもりないよ。」
礼治の言葉を止める優太。
その一言に、礼治は瞳をかっと見開いて優太の方を見つめた。
「俺、ツアー初日の夜、汐ちゃんとさ…。」
「知ってるよ。しーに聞いた。けど、それと二度と会わないのと、何が関係あるの?」
優太は礼治が自分達の関係を知っているのに少し驚いたと同時に、安心をした。
汐と礼治が親密なら、きっと汐を支えてくれると考えたのだ。



