僕の腕にくっついてるユキを愛しく思う。

一生大事にするよ。


だからずっとくっついててね。



「あぁ、そうだな。いつかまた来ような・・大人になったら。」


少し肌寒い風が吹く。


僕は心の奥からこみ上げる2種類の感情に戸惑う。


『結婚したい』って事、


『君を抱きたい』って事。




「いらっしゃいませ~!お待ちしておりました。」


愛想のいい仲居さんが迎えてくれる。

高校生のお客さんに驚いた顔もせず、お風呂と部屋を案内してくれた。

「それでは、ごゆっくり。時間は6時までですけど、今日はお客さん少ないので少し位、過ぎても大丈夫ですよ。宿泊にも変更できますので、何なりとおっしゃってくださいね。」

僕とユキは、赤面しながら、


「は、はい。ありがとうございます・・。」


宿についてからのユキは、ちょっと無口で大人びて見える。


もしかして、緊張してんのか??


「泊まっちゃおうか~!」


冗談を言いながら、ユキの頭触ってみる。


ビクッ!! 

ユキがこっちを見る。

「あ、ごめん。ハル、ごめんね。」



いつものユキじゃない・・・。