また、ユキの夢を見た。


ユキと僕は隣の席で、授業を受けていた。

もう叶わない、僕らの夢。


『3年になったら、同じクラスになれるかな』っていつも言ってたよね。

今となっては、クラスなんてどうでもいい。

同じ学校にいるってだけで幸せだったんだ。



でも、そう考えると、ユキが生きているだけでいいんだ。

ユキがいなくなった時、もうユキに会えないと思った。

最悪のことも考えた。

前向きに頑張らないと・・・。


今日も僕は、来るはずのないユキの面影を追って、登校した。




どこにいても、ユキとの思い出ばかり思い出す。


学校の中にはユキとの思い出が多すぎる。


初めて話した廊下、初めて待ち合わせた渡り廊下、カーテンに包まれてキスをした図書室。

僕は、ユキとの楽しかった思い出ばかり思い出して毎日を過ごした。


思い出さないと、ユキがこの学校にいないことを認めてしまうような気がした。



ユキは、ここの生徒だ。


ユキは、ここで僕と出会い、恋をした。


それは、消えない事実だ。