洋服に着替えたから、
車に乗るとき、
さすがに、さっきのように抱きかかえられずにすんだので、
助手席で少しホッとした顔をしていたのか、
「あ、さっきみたいに乗せてほしかったん?」
運転席から、助手席の私の顔を覗き込み、聞いてきた。
「えっ?! ま、まさかっ?!」
少し、頬が熱くなったのを隠そうと、窓に顔を向けた。
「ははっ、冗談やて~、
ホンマ、可愛えなぁ~
ほな、行くで」
エンジンをかけ、アクセルを踏み車がスタートした。
車のスムーズな走行とは裏腹に、
私の胸の中は、レストランで会った、晃一さんの姿が、気になっていた。
私がエレベーターに乗り込んだ時、
一瞬、少しだけど、淋しそうな表情をして何かを言おうとしたのは、気のせい?・・・・
「・・・さん、理子さん・・・」
「あ、はいっ、」
ぼーっつと、晃一さんのことを考え、窓の外を見ていたから、
安井さんに呼ばれたのを気付いてなかった。
「着いたで」
先ほど言っていた、安井さんのお友達のカフェに着いたらしく、
安井さんは、運転席を降り、助手席のドアを開け、
私が降りるのを待っていた。
「あ、ありがとうございます。
っあっ!・・・」
助手席から、降りる時、
ちょっとヒールの高めのブーツだったため、
躓いてしまった。
が、
私の肩を安井さんのしっかりとした腕が支えてくれた。

