今日のお見合いの日まで、
ママと私は、ゆっくり話す時間がなかったため、
タクシーの中で、ママは、知っている限りの『安井さん』の情報を私の頭の中にインプットさせた。
『安井直幸』さん、25歳。
おウチは、代々続く老舗の和菓子屋さんで、
3人兄弟の真ん中、
すでにお兄さんが後を継いでいて、
二男の直幸さんは、大学在学中にスイーツショップを開店させ、
今では、京都に3店舗ものショップを持つ実業家。
昨日の土曜に京都から仕事でこちらに来る予定が入っていたため、
急遽、今日のこの日に設定になったこと。
早口で、私に言った。
「先方さんと、顔合わせしたら、ママは、帰るわね、パパの支店に顔ださなきゃ行けないし、安井さんと、ゆっくりしてきていいからね」
バッグから、コンパクトを出し、お化粧のチェックをしながら、私に言い、
私の胸元を少し直し、じっと私の顔をチェックした。
不思議そうな顔をすると、
「理子、笑顔よ、笑顔」
そんな、難しい顔でもしてたのかな・・・・

