「急だけど、理子にお見合いの話がきてるの」



「「えっ!!!!!」」



お姉ちゃんと私は、驚き、また、顔を見合わせた。



「ママっ、ちょ、ちょっと待って! 私、まだ、卒業してもいないし、内定もらってる会社だってあるのよ!」



あまりにも、急なことで、テーブルを挟んだママに詰め寄った。



「わかってるよ、それは。だけど、先方から、どうしても、という申し出が来たんだ」



落ち着いた口調で、パパが私に言う。



「先達て、ママが書展を開いたの覚えてる?」



「えぇ、確か、リコの書も、何点か出展したわよね? 書展の間、リコも毎日お手伝いに行ってたし、それが何か関係があるの?」



お姉ちゃんが、先に疑問をママに投げてくれた。