「あ、あの、安井さん、紗代さんとは、会われました?」
「な、なんで、リコちゃんが、紗代知ってんねん?!」
目を丸くして私に尋ねた。
「お見合いしたあの日、紗代さんも、こっちに来てたんです。
安井さんに送ってもらった駅で、声かけられて・・・」
「あいつっ!」
頭を掻きながら、少し歪んだ表情をした。
「怒らないであげて!
紗代さん、安井さんのこと心配だったんです。
だから、わざわざこっちまで来て。
安井さん、紗代さんのこと、大切にしてあげてくださいね。
彼女、ホントに安井さんのことが、好きなんですよ」
隣に座る安井さんに、あの時、真剣に私に訴えた紗代さんの気持ちを伝えた。
「はぁー、参ったわ、リコちゃんには・・・
ま、紗代のことは、ちゃんと考えるわ。心配かけてスマンなぁ。
それより、腹減ったわー、はよ、注文して食べよ」
ウェイターに声をかけ、サクサクって注文してしまう安井さん。
なんだか、嵐のようなヒトだな。
少し、笑ってしまった。

