カードキーでドアを開けた部屋に通され、部屋の奥まで入る。
よく見るホテルの部屋と違って、広くて
寛ぐ部屋と寝室とは分けられていて…
セレブと呼ばれる人しか泊まれないような部屋。
安井さんが、別のドアに消えて戻ってくると
「コレ、着替え、俺ので悪いけど、ちゃんと洗濯してあるで。
風呂入ってあったまり」
そう言ってジャージと思われるものを私の手に乗せた。
「ありがとう・・・」
安井さんと目を合わせたくなくて、
俯きながら、お礼を言った。
「タオルは、バスルームの使ってええから。ゆっくり入ってき。」
安井さんの手が私の肩に置かれた、と思ったら、
その手は、私の濡れて貼りついた前髪をそっと拭い、
そして、
私の頬を片手で包んだ。
ふいに触れられた手に驚き、後ろへ下がり、
バスルームへと急いだ。

