毬子さんのお宅のお手伝いさんに案内され、
お宅のリビングに通された。
リビングには、
毬子さんと、その彼氏と見られる男の人がソファーに座っていた。
「奈々子、リコちゃん、いらっしゃい、待ってたわよ」
私たちに駆け寄り、私とお姉ちゃんの手を握った。
「毬子、走っちゃダメだよっ、気をつけないと」
毬子さんの後ろを光沢のあるスーツを着た彼氏とみられる人が
近づき、毬子さんの背中をスッと支えた。
毬子さんは、ピンク色の胸元で切り替えた
たっぷりとフレアーが裾に向かって流れるドレスを身に付けており、
気のせいか、少しお腹のあたりを手で気遣っていた。
「はじめまして、リコちゃん、毬子の婚約者の神田啓人です よろしく」
ニコリと優しく微笑んで、私に握手を求めた。
「え? あ、はじめまして、高木理子です。
今日は、お招きいただいてありがとうございます。」
求められた右手を差し出し、啓人さんに挨拶をした。

