「…ねぇ、おねーさん」

「んっ? なぁに?」

「そろそろ僕に言わなきゃいけないことがあるんじゃない?」

「えっ!?」

男の子はケーキを食べながら、ニヤニヤしてる。

「僕から先に言うとね。1年前のあの日、おねーさんを待ち伏せしてたんだ」

「えっええっ!? 何で、どうして!」

「だっておねーさん、いつまでも出てこないんだもん。僕心配で、外で待ってたんだ。そしたらさ…。まっ、結果オーライだよね」

「うぐぐっ…!」

うっ上手いように誘導されてる!?

でも…。

わたしは心を決めて、小さな唇に…キスをした。

チョコクリームが甘い…いつもよりも。

「好き、よ」

「…うん!」

でもこのコの甘い笑顔に比べたら…。