浜松から上田城のある上野(コウヅケ)国までは、数日といったところでしょうか。 姫の駕籠です。 殿方の行列よりはゆっくりと進んで行きます。 ふじは駕籠、ほかの侍女たちは徒歩で付き従います。 私にとっては期待と不安が入り混じった、なんとも落ち着かない旅路でした。 天候には恵まれ、青空が私を見守ってくれているような感じが致しました。 そして、何事もなく上州上田城に到着したのです…。