部屋に入った瞬間、私の目に飛び込んで来たのは……。 おなみと幸之助殿が仕立ててくれたにも関わらず、盗まれてしまったはずの、あの打掛でした……。 「これは……。 一体どういう?」 「あの女子の商人の父が、姫の為に急ぎ用意したものじゃ!」 おなみの、父上が…。 私は感動のあまり、涙を流してしまいました。