怪盗プリンセス


【プリンセス、その光は本当にセキュリティシステムだったんですか?私には、セキュリティというより罠に思えます。】

サクラの言葉に、プリンセスとジューンが黙り込む。



【あの博物館の館長に、恨まれる覚えは無いんですか?】

プリンセスは、何も答えない。


「僕の記憶では、あの博物館に盗みに入ったのは今回が初めての筈………」

ジューンが、途中で言葉を切る。


【記憶力の良い、貴女なら覚えているのでは?】

「………」


プリンセスは、何も答えない。


【これは、私の予想ですが、普通の人間なら太陽を虫眼鏡で直視し続けたのと同じことになっていたんじゃないですか?】

「そう……だね。」

プリンセスが、観念したように言った。


【博物館の館長と、過去に何があったんですか?】


「……昔、あの博物館の館長の父親といざこざを起こしてね。世代が変われば、怨念も消えると思っていたけど――そうでも無かったみたいだね。」


【具体的に、いざこざの原因はなんだったんですか?】

「宝石と一緒に、大福を貰ったら怒ってね。――どうしてだろうね?」

プリンセスの言葉に、ジューンとサクラも黙り込んだ。




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