ぼんやりと、海を眺めていた。

ここの所、たいした戦闘もなく…海軍にも海物(カイブツ/特に海の怪物(人間より大きいモノ)を示す言葉)にも遭遇していない、平和な時間が続き、少しダレていた。

穏やかな海は、キラキラと眩しく、俺は少し目を細めた。

その時ふと、目の端に何か映った気がして、慌てて見開く。

微かな兆候は、大抵、ろくでもない騒ぎに繋がる。

俺はコレまでの人生からそれを学び、そして役立ててきたからこそ、此処までこれた。

目を凝らし、青の間を探ると、人影が見えた。