「…あいつが、何考えてんのか、わかんなくてさぁ…」 心臓が、一瞬止まったのかと思った。 「…何で?」 息をそっと吐き出す。 「俺さ、進学するやん? あいつもさ、俺が行くとこの近くの大学に行くやん?」 彼の彼女を思い出し、頷く。 次の言葉を待つ。 「あいつ、何も言わねぇんだよなぁ」 .