Girls Kiss・『お姫さまとのキス』

「命令なら何だってきくの?」

「アナタならば、何だってききます」

「ならっ…!」

彼女はそこで言葉を止めた。

彼女には珍しく、言うことを躊躇っているようだった。

「…どんなお願いだってきいてくれるのよね?」

「ええ」

「それなら、アタシを愛しなさい」

顔を真っ赤にしながらも、真剣な表情で命令をしてきた。

ああ…美しい。

大輪の赤いバラのような彼女の命令ならば。

私は彼女の手を取り、膝をついた。

「はい、姫さま。永久に愛を誓います」