「売店行くの?」

「あ、はい」

「じゃあ、一緒に行こうよ。私も売店行こうと思ってたんだ」


そう言って、気さくに私の腕をひく彼女。

返事をする事さえ出来ないまま、売店に連れていかれた。


「何飲もうかな」


沢山並べられている飲み物の前で、まるでおもちゃを選ぶ子供のように目を輝かせるユキ先輩。


うちの高校の売店は、コンビニかって位に飲み物が沢山売っていて。

なおかつ種類が豊富だから、みんないつもここで悩む。


「絵里奈ちゃんは、何飲みたい気分?」

「私はー…このオレンジですかね」


そう言っていつも飲んでるオレンジジュースを指差すと、"じゃあ決まりね"と言って先輩は笑った。