シュウさんは、アヤカさんの薬指に光るダイヤの贈り主。


つまり、アヤカさんの旦那様になる人。


入社してアヤカさんと仲良くなってからというもの、私はシュウさんにも何かとよくしてもらっている。


「何か、会社の後輩連れて来るみたいだけど」


"どうする?"と、少し心配そうな顔を覗かせる。


「いいですよ、行きましょ」


私の返事は意外だったのか、アヤカさんは驚いたように聞き返す。


「え、いいの?」

「シュウさんにも、直接おめでとう言いたいですし」


そう言ってロッカーを閉めると、彼女は嬉しそうに笑ってくれた。


「ありがとうね、絵里奈」


アヤカさんの笑顔が、私は大好きだ。