昨日の今日だけど、一週間の始まりは何も変わらない。


なのに、私の隣にシュンくんはもういなくて。


耳元で揺れるピアスも、薬指に光る指輪も。

心のどこかで期待していたシュンくんからの連絡も、鳴らない携帯が答えている。




私にはもう、何も残っていなかった。




想い出だけがありすぎて、街中を歩く事さえ嫌になるよ。

"冗談だよ"って、笑うシュンくんがいたら、どんなに嬉しいか。


繋いだ手の温もりも、抱きしめられた愛しさも。

もう何もかも、一生感じられないんだ。


だって私は、笑って許せる程大人じゃないから。

そしてシュンくんも、笑い話にするような人じゃないって事を、知っているから。