翌朝



教室に足を踏み入れた瞬間

違和感を感じた



それは

谷君と付き合い始めてから

幾度となく感じた類のものだったけれど



今日はとりわけ

教室の空気が冷たく感じる



わたしは反射的に

麻由子の姿を探したけれど

見付けることができず



かわりに

目の前に立ちはだかった笹川さんと橋本さんに

視界が奪われた