宴も進み、大分酒が回り始めていた。
あの同期による余計な紹介のおかげで、女の子たちは俺に対して壁を作っているのが丸わかりだった。
あんなこといわれたら「がっついてます」といっているようなもんだ。
迷惑極まりないヤツだ。
しかし今はそういった気分じゃないから、それそれでよかったのかもしれない。
そんな中、盛り上がっている一角の会話が聞こえてきた。
「あれ?いくつだっけ?」
「そこの大学の三年生ですー」
───え?
さっき大学生と名乗った女の子たち。
同期の地元の友達といっていた男二人に囲まれていた。
「就活中でぇ……」
「ねえ、君たち“コナカユキト”って知らない?」
髪を耳にかける女の子の腕を、夢中になってつかんでいた。
「……は?」
きょとんとする女の子の瞳はどこかカノジョに似ていた。
けれど、落ち込むよりもさきに、俺は頭がいっぱいだった。
『彼女』に、少しでも……。
空気を察した同期がやってきて、つかんでいた俺の手をゆっくり解く。
「ちょっと、ユキ!いきなりナニ──…」
「同じ学校……いや、近くの大学かもしれない。
“コナカユキト”って子、しらない?」
同期の顔なんて見れなかった。
ただ目の前の女の子の、情報が知りたかった。
あの同期による余計な紹介のおかげで、女の子たちは俺に対して壁を作っているのが丸わかりだった。
あんなこといわれたら「がっついてます」といっているようなもんだ。
迷惑極まりないヤツだ。
しかし今はそういった気分じゃないから、それそれでよかったのかもしれない。
そんな中、盛り上がっている一角の会話が聞こえてきた。
「あれ?いくつだっけ?」
「そこの大学の三年生ですー」
───え?
さっき大学生と名乗った女の子たち。
同期の地元の友達といっていた男二人に囲まれていた。
「就活中でぇ……」
「ねえ、君たち“コナカユキト”って知らない?」
髪を耳にかける女の子の腕を、夢中になってつかんでいた。
「……は?」
きょとんとする女の子の瞳はどこかカノジョに似ていた。
けれど、落ち込むよりもさきに、俺は頭がいっぱいだった。
『彼女』に、少しでも……。
空気を察した同期がやってきて、つかんでいた俺の手をゆっくり解く。
「ちょっと、ユキ!いきなりナニ──…」
「同じ学校……いや、近くの大学かもしれない。
“コナカユキト”って子、しらない?」
同期の顔なんて見れなかった。
ただ目の前の女の子の、情報が知りたかった。


