───参った。
これ以上考え事を増やしたくないというのに、どうも悩みのタネは尽きない。
暗い寒空の下、フラフラとした足取りで昼間のことを思い出した。
昼休みを使って俺たちを心配してくれた先輩。
それなのに、まさか。
「…は、い……?」
割り箸を落としたことにも気づかないほど、俺としては青天の霹靂だった。
「なに?それともこんなオバさんじゃ守備範囲外?」
意地悪く笑う先輩の言っている意味がわからない。
いや、意味はわかるけれど、その奥にある『なんで俺なんだ』ということ。
「ちょ、ちょちょ、待ってください…え?なんか、ドッキリですか?」
多分めちゃくちゃなことを言っていた気がする。
周りはお昼時で静かで、誰かがくすくすと笑っている気配もない。
隠しカメラでも仕込まれているのか?
「ひどいわね、女の子の一大決心をそんな風に言うなんて」
ぷんとそむけた先輩の横顔。
耳まで真っ赤になっていた。
「な、なんで俺…なんですか……」
そう、同期ならまだしも、この情けないこと極まりない俺。
イイトコなんて、自分でもわからないほどだというのに。
「んー、なんでだろう?」
しばらく唸った後、先輩はかわいらしく笑った。
今までそういう対象として見れなくて、むしろ高嶺の花だったから。
.
これ以上考え事を増やしたくないというのに、どうも悩みのタネは尽きない。
暗い寒空の下、フラフラとした足取りで昼間のことを思い出した。
昼休みを使って俺たちを心配してくれた先輩。
それなのに、まさか。
「…は、い……?」
割り箸を落としたことにも気づかないほど、俺としては青天の霹靂だった。
「なに?それともこんなオバさんじゃ守備範囲外?」
意地悪く笑う先輩の言っている意味がわからない。
いや、意味はわかるけれど、その奥にある『なんで俺なんだ』ということ。
「ちょ、ちょちょ、待ってください…え?なんか、ドッキリですか?」
多分めちゃくちゃなことを言っていた気がする。
周りはお昼時で静かで、誰かがくすくすと笑っている気配もない。
隠しカメラでも仕込まれているのか?
「ひどいわね、女の子の一大決心をそんな風に言うなんて」
ぷんとそむけた先輩の横顔。
耳まで真っ赤になっていた。
「な、なんで俺…なんですか……」
そう、同期ならまだしも、この情けないこと極まりない俺。
イイトコなんて、自分でもわからないほどだというのに。
「んー、なんでだろう?」
しばらく唸った後、先輩はかわいらしく笑った。
今までそういう対象として見れなくて、むしろ高嶺の花だったから。
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