しかも、と由美は人さし指を立てた。
「祖父は現内閣の法務大臣・月見倫太郎。現役大臣の孫なんて、うちの学校では月見くんだけよ」
事実だった。
つまり達郎は今回の事件に関わったあの4人と比べても見劣りしないほどのエリートなのだ。
「親子3代でこの国の司法に携わるとはね。大したものだわ」
「そんな家の人間に協力してもいいんですか?」
達郎は正面から斬り込んでみた。
なんとなく、駆け引きは無駄だと思えたからだった。
「別に。月見くんが事件を調べてる理由に興味はないわ」
別に?
「それにあたし、あの4人の味方じゃないし」
味方じゃない?
達郎は由美の言葉に驚きを覚えた。
「でも佐伯先輩は…」
言いかけて、次の言葉が出てこなかった。
由美の真意が、まったくわからない。
しかし今日の由美の振る舞いはどうだ。
いつも昼休みに見ていた『争いの樹』の下での、たおやかな印象はどこにもない。
「そろそろ事件の話する?」
「祖父は現内閣の法務大臣・月見倫太郎。現役大臣の孫なんて、うちの学校では月見くんだけよ」
事実だった。
つまり達郎は今回の事件に関わったあの4人と比べても見劣りしないほどのエリートなのだ。
「親子3代でこの国の司法に携わるとはね。大したものだわ」
「そんな家の人間に協力してもいいんですか?」
達郎は正面から斬り込んでみた。
なんとなく、駆け引きは無駄だと思えたからだった。
「別に。月見くんが事件を調べてる理由に興味はないわ」
別に?
「それにあたし、あの4人の味方じゃないし」
味方じゃない?
達郎は由美の言葉に驚きを覚えた。
「でも佐伯先輩は…」
言いかけて、次の言葉が出てこなかった。
由美の真意が、まったくわからない。
しかし今日の由美の振る舞いはどうだ。
いつも昼休みに見ていた『争いの樹』の下での、たおやかな印象はどこにもない。
「そろそろ事件の話する?」


