良壱の眼はあたしを捕らえて、逃さなかった。 質問に良壱は答えない。 「山百合(ヤマユリ)祭の日、分かるか。」 …は? 山百合祭は知ってる。 あたし等が通っている第四高校の文化祭とは別に行われる、いわゆる創立記念祭みたいなもの。 確か、7月14日の誕生花だから山百合だった気もする。 言われたから思い出したあたしは、良壱を見る。 そんな事を覚えてたんだ。 「分かるけど。」 「その日、学校に近寄んな。」 意味が分からない。 …なんとなくだけど、察しはついていた。