『今度こそは、成功させるんだよ?』
『きっと先輩は、瑠華のこと気に入ったんだよ!だから、ファイト!!』
ハァ…。
帰りのHRが終わったとたん、ゆっことりー君にそう言われ、正直、どうしていいか分からない自分がいるんだよね…。
今は、ちょうどその部活が終わる時間。
「5時になったら正門の方で待ってて。って先輩が言ってた!」とりー君から報告があり、今まさに待ってるんだけど…。
どうしたらいいのよ~!!
展開が急過ぎだよ!!
確かに、先輩カッコいいからお近づきになりたいって望んだけどさぁ~!!
あの日送ってもらった日だって、心臓がはち切れそうだったんだから!!
あの日…?
そう言えば…あの日、あんな事があったから刹那さんと言い合いになったんだっけ…。
私は、カバンから携帯を取り出した。
そして、携帯を見つめ、いつもの呪文かのように一言呟いた。
「お母さんに心配かけないためなんだからね…刹那さんのこと考えてじゃないんだから」
連絡くらい…しておいた方がいいよね?
~プルルル ~プルルルル
呼び出し音がなる。
なんだろう…。
先輩と帰ってくるって言うだけなのに、めちゃくちゃドキドキしてる。
「はい」
「!!あ、せ、せ、刹那さん?!」
「そーだけど?お前、俺に電話してんだろ?」
「そ、そーですけど…」
「なんだよ?用件は?」
「あ、あの…ですねぇ…」
「なんだよ!早くしろ!俺だって暇じゃないんだぞ?」
なんだか、刹那さんの周り騒がしいような…。
また、あの例のお友達のところにいるのかな?
「えっと…、今日…その~…先輩と帰ってきますので、、、」
なぜか、丁寧語になってしまった。
刹那さん、なんて答えるかな…。



