履歴は全て、
「柳下刹那」
メールも全て、
「柳下刹那」
(家帰るの怖い…)
内容も全部、
「こらチビ!どこにいんだ」
とか、
「てめぇ!今何時だと思ってんだ!」
とか、
「電話に出ろ!」
とかとか…
「ハァ…」
思わずため息が出てしまった。
それに気づいた先輩が、私に話かけてきた。
「やっぱり親から?俺、送ってあげようか?」
「い、い、いえ!いいです!大丈夫です!」
「だけど、親からの連絡でしょ?誘ったのは俺だし、送らせて?」
「で、でも……」
どこかで聞き耳を立てていたゆっこが、私の肩を掴んだ。
まさかこの展開…!
その瞬間、見逃さなかった…
ゆっこが悪魔の笑みを浮かべたのを。



