「あ、あの!!喧嘩はその~・・・・」
「瑠華、家ん中に入ってろ」
「で、でも!!」
「いいから、早くしろ」
「は、はい・・・・」
私は言われた通りにすぐ家の中に入った。
そしてすぐ自分の部屋に駆け込み、窓から下の様子を見守った。
(こんな場所で喧嘩されたら困るよ~!!ご近所さんに怖い家だと思われる~!!)
そんな私の願いも虚しく、2人の会話は続く。
「ここまで何しに来た」
と、柳下刹那。
「フンっ・・・冗談キツイぜ」
と、男。
「ここはお前らが来る場所じゃねー、帰れ」
ザッ!!
一瞬だった。
あの柳下刹那が、男に胸倉を掴まれた。
(大丈夫なの~?あの人!!)
なぜか心配する私。
「俺の胸倉掴むとは、いい度胸じゃねーか、あ?猿鳶」
柳下刹那は、その男を猿鳶(サルトビ)と呼んだ。
いよいよ喧嘩が始まるんだと、息をのんでたら・・・
「探しましたよ!!総長!!」
へ?
そ、ソウチョウ?
その猿鳶って人は、涙を流しながら柳下刹那の顔を見た。
な、なに??総長って・・・??
「いいから放せ、猿鳶・・・苦しいだろーが」
「あ、すいません・・・総長」
まさか、柳下刹那って・・・・・・



