『俺の傍に、俺の手の内に』 そう囁いてから、腕をほどき、私と向き合った。 『このさくらは、俺のものだ』 そう言って、口付けを交わす。 重ねた唇は一向に離れない。 存在を確かめるように、狂ってしまうくらい、深いキスをする。 キスだけで、その甘さ酔ってしまう程に。 『姫百合、その花は俺のものなんだよな?』 もしそうなら呼ぶ、と言う。 私という桜が、拓のモノのように、私という姫百合も、拓のモノなのか、と尋ねている。 当たり前、なのに。