春夏秋冬



「あの、えっと……」


驚くしかない。

むしろ驚く以外に何もできない。


なに?

葉月を好きだって?

俺が?

いつから?


いや、いつでもない。

確かに嫌いではない。


しかも好きなのは今目の前にいる睦月……あ。


この時気付いた、葉月の言っていた"勘違い"。


睦月、まさか俺が葉月を好きだって勘違いしたまま……。


「だってその、いつも一緒にいるし、卯月くんともなんか話してたみたいだし、それって口実作ってもらうためだったのかなって……で、両想いとか……」

「睦月にはそう見えるの?」

「え?」

「俺が葉月好きだって思うの?」