春夏秋冬



……ってか!


「そういうことだったのか」


偶然じゃなかった。

たぶん、あれは葉月が探してたんだ。


ほぼ毎日、朝はまだわかる。

でもHRが終る時間なんてみんな違うし、下校時間も違う。


下手したら卯月と連絡を取り合って俺の位置を把握してたって可能性だってある。


「そこまでするのってね、やっぱり冬の想い……しかもあたしたちに話してない、その想いだけじゃ、出来ないんだよ。はっきりしてないのに、そこまで協力しようと思わないし、冬の単独な想いだけでも動かない」


葉月の言いたいことが、わかってしまった気がする。

でも、それは本人の言葉を聞かないと意味がないことだから……。


「うーくんが冬を毎日のように家にあげてたでしょ?それって、初めて家に来た後から急にでしょ?」