春夏秋冬



「なんにも、言葉もらってないの?」

「隣にいていいって……それだけ」


あたしは確か、好きって言った。

隣にいたいって言った。


キスもした。

ナツから頬に、あたしから唇に。


その後は毎日唇に……。


「あたしだけ、好きなのかなぁ……」

「隣にいていいんなら、嫌いではないってことでしょ?」


……少しだけ、不安が和らいだ。


考えてみたら、ずっと一緒に帰ってるし、一年以上も一緒にいるのに、ナツがあの木の下にいなかったことはない。


……嫌われては、いないよね?


「大丈夫、安心して聞いていいと思うよ?今の気持ち。ナツなら受け止めてくれると思う」