春夏秋冬



「……ごめんね、心配だったから……」

「……来るのは別にいいけど。……お前は?なんか用あんの?」


俺は冬に聞いた。

用なんて特にないだろうと思っていたのに……。


「まだ、真実を話してないままだから……」


冬はそう言った。


「……真実?」


真実ってなに?

なにかあるの?

理由があるの?


どんな理由があるって言うんだよ?

叶わないと思ったから逃げたんじゃないの?


「こうなったのって……俺に彼女が出来たって睦月が言ったから?」


胸が痛んだ。


「理由、知ってたんだ?」