「帰った」 ・・・は? 「……んじゃねーかな……?」 「……え」 ちっとも探してないじゃん!! 「いや、でも、さっきまではちゃんと探してたから……」 「今は!?」 「帰った……んじゃないかな……?」 ハッキリしろバカ兄!! せっかく心の準備が整いつつあるのに……。 「とりあえず、先に帰ってろよ。俺が卯月に春が帰ったかもしれないって言ったから、もしかしたら家に来るかもしれないし、ここで見つけたらすぐに追いつかせるから」 「……うん」 ちょっと残念だった。