意地悪王子とお姫様





少しのことで揺れてた自分が悔しくなった。


あたしの気持ちは、こんな揺らぐほど簡単じゃなかったはずなのに。


すっごくすっごく咲貴君が好きで。

やっとの想いで付き合えたのに。


咲貴君は、こんなにあたしのことを思ってくれてるのに。


あんな怒ってたのに。

もう終わったなんて思ってた。



嬉しくて。けど、自分は最低で。


涙が止まらなくなった。




―――ガチャっ


勝手に手が動いて気づいたらドアを開けていた、あたし。



「…咲貴君っ!」