怒りよりも悔しさと虚しさが一気に込み上げてくる。 

「酷すぎるよ……」


視界が滲み涙が溢れそうになり唇をギュッと噛み締める。


泣いたら陽に負けてしまう。


あたしはアパートの手摺りを掴み全速力で階段をかけ降りた。


すると、背後から聞き覚えのある声がした。